エアコン室外機の設置場所と設置方法・条件 ベランダが狭い場合は?
お引越しや新築工事でエアコン室外機をどこに設置したらよいのか迷われている方もいらっしゃるかと思います。
特にベランダが狭く設置場所に悩んでいるという方も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、エアコン室外機の設置場所の条件や、室外機のさまざまな設置方法、注意点などを解説します。
エアコンの室外機設置場所の条件
水平に設置できる場所
エアコン室外機の設置場所は水平な場所を選びます。
室外機を水平に設置しないと騒音や振動の原因となってしまいます。
通気性を確保できる場所
室外機の周辺は空気を循環させるための通気スペースを空けておく必要があります。
エアコンの室外機は冷房のときには室内の熱い空気を外に排出する役割をしています。
しかし、周辺にスペースがないと空気が循環せずに室外機の周辺に熱い空気がこもってしまいます。
そうなると室外機は効率的に温かい空気を外に排出することができなくなり、電力効率が落ちてしまいます。
室外機の放熱に必要なスペースとして前後・左右・上下の3方向を開放し通風路を確保して設置します。
やむを得ず2方向しか確保できない場合、一般的に冷暖房能力と消費電力が10%程度低下すると言われています。
直射日光を避けられる場所
直射日光に注意するのは消費電力を抑える為です。
室外機を日向に設置してしまうと太陽の熱の影響で室外機本体が熱くなってしまい、エアコンの消費電力が増加してしまいます。
夏場は日向の地面の表面温度は日陰の地面に比べて20度も高いことが分かっています。
室外機も日向に設置すると表面温度が高くなってしまい無駄な電力を使ってしまいますのでできるだけ日陰に設置するようにしましょう。
もし南側など、直射日光が当たる場所にしか室外機を設置できない、という場合には、室外機カバーを取り付けることで日よけ効果を期待することができます。
雨ざらしにならない場所
室外機の設置場所には雨が当たらないことが理想です。
室外機は雨に強いつくりになっているものの、長期間雨ざらしの状態になった場合、錆びなどが発生して室内機の内部に水が侵入し、故障の原因となってしまいます。
エアコンを長く使用するために室外機は雨に当たらない場所に置くようにしましょう。
室内機に近い場所
エアコンの電力効率のためにも室内機と室外機は近くに設置する必要があります。
冷房で運転する際、エアコンは室外機で冷たい空気を作り、配管を通して室内機から部屋に冷たい空気を送ります。
このとき、室内機と室外機の距離が遠く、配管が長いとせっかく室外機で作った冷たい空気が配管を通るうちに温まってしまいます。
結果として部屋に届く空気が温まってしまい、部屋を設定温度まで下げるために多くの電力が必要になってしまいます。
エアコン室外機の設置方法
エアコンの室外機の設置場所は主に6つの方法があります。
直置き
直置き(地面置き)はエアコンの室外機の設置方法で最もポピュラーな方法です。
戸建て住宅では1階の外構部分や2階のベランダ・バルコニーに、マンションなどでは各部屋のベランダに設置するのが一般的です。
天吊り
天吊りは ベランダの天井部分に室外機を吊るす方法です。
ベランダにスペースが確保できない場合などに採用され、古いマンションなどでよく見られる設置方法です。
壁掛け
壁掛けは外壁にエアコンの室外機を設置する方法です。
ベランダがない場合やベランダにスペースがない場合、壁掛け設置を採用する場合があります。
屋根置き
屋根置きは2階のエアコン室外機を1回の屋根の上に設置する方法です。
屋根が斜めになっている場合は水平にするための架台を設置します。
立ち下ろし
立ち下ろしは2階のエアコンの室外機を1階に設置する方法です。
2階の部屋にベランダがない場合や、ベランダが小さく室外機を設置することが困難な場合はこの方法を取ります。
二段置き
二段置きは室外機を二段重ねて設置する方法です。
通気スペースを十分に確保した架台を設置し、室外機を置く必要があります。
消防法によるベランダのエアコン室外機設置の注意点
マンションなどの共同住宅では建築基準法により廊下の幅員は120cm以上と定められています。
また、消防法により避難経路確保のため、ベランダに私物を置くことが禁止されています。
ただし、エアコンの室外機は住民の快適な生活のために必要なものとして例外的に設置が可能です。
最近のマンションでは室外機を置くスペースを考慮してベランダが設計されており、問題なく設置が可能です。
しかし、古いマンションでは室外機の設置スペースがない場合もあり、マンションの管理組合に確認の上、消防法で定められている65cm以上の避難経路を確保することを条件に設置することができます。
ベランダに設置するスペースがない場合は上でご紹介した「天吊り」という方法で設置することになります。
エアコンの室外機を離れた場所に設置する際の注意点
エアコンの室外機は距離が近い方が良いのですが、ベランダが狭いなどの理由で、室外機を立ち下ろしや屋根置きなど、離れた場所に設置しなければならないこともあります。
その場合には以下のような影響がありますので留意しておく必要があります。
フロンガスの追加充填が必要
エアコンの室外機を10m以上離して設置する場合、フロンガスの追加充填が必要になります。
フロンガスの追加充填をすればエアコンの性能はほぼありません。
ただし、配管を横に伸ばすよりも高低差がある方が性能に影響があります。
一般的に家庭用エアコンの場合は高低差が10mあると1割ほど性能が下がると言われています。
設置料金が高くなる
エアコン工事は室外機につなぐ配管の長さや形状によって費用が変わります。
室内機と室外機の距離が遠いと配管の長さも長くなり、フロンガスの追加充填が必要になりますので、その分費用は高くなる傾向にあります。
配管等に傷みがひどくなる
エアコンの配管テープは紫外線などで劣化しますが、配管の長さが長くなるとその分傷みの範囲も大きくなります。
配管テープが劣化し、配管がむき出しになるとエアコンの効率も下がります。
このようなことを避けるため、配管用化粧カバーなどを利用して配管を保護するようにしましょう。
室外機設置場所は業者と相談して決めると安心
エアコン室外機の設置条件や設置方法、注意点などをご紹介しました。
エアコンの室外機の設置場所に悩んでいる場合はエアコン専門業者に一度相談してみることをおすすめします。
専門業者であれば豊富な知識と経験を活かしてご自宅に最適なエアコンの設置方法を提案してくれます。
エアコンの電気効率やスペースの問題など、不安に思うことがある場合は専門業者に意見を聞いておくと安心です。
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